売りたい値段・買いたい値段
再調達原価
建物の評価法の基本は、現在建てるとしたらどれ位かかるか(再建築費)という計算をします。
そして、1年経過すると、どれ位の価値が減るかという建物の単位面積当たり建築工事費に応じた減価率があるので、建築経過年数にこの率を乗じ、その額を再建築費から差し引くと、現時点でのマンションの建物の値段が出てきます。
再建築原価(再調達原価)に対する最終残価率は0.1とされています。例えば鉄筋コンクリートのマンションなら法定耐用年数は60年ですが、経過年数が60年になったらマンションの価値を再調達原価の0.1あると、見ることになっています。
自分が売却しようとしているマンション、あるいは購入しようとしているマンションがそれぞれ建築されてから10年経過していると仮定します。
売るほうのマンションを現在建築するとしたら2000万円かかると計算上出てきたとすると、10年経過しているので残価は0.679となります。それを金額にすると1358万円となります。
また、買う方のマンションの再調達原価を求めたら、2500万円かかると出たとすると、10年経過しているので残価率は0.679で1697万円となります。再調達原価で500万円の差であったものが、残価では339万円の差となります。
こうしてマンションは年々使われることによって、価値を減少させていくのです。
あと、土地の値段は公表されているものと実際の売買値が違い、分からないというのが正直なところです。その値段を近くで売買された物件を通して把握するか、土地込みマンションの売買値で自分のマンションの値を見込む以外に方法はありません。